AI出版ラボAI PUBLISHING LAB

ホーム教科書 / ペーパーバック化の決定版手順

教科書 02

ペーパーバック化の
決定版手順

初回で詰まった所を全部つぶした手順です。
この順番どおりにやれば、KDPのエラーはほとんど出ません。

なぜ紙も出すのか

実データで答えます。17日間の売上の内訳はこうでした。

形態冊数印税
電子書籍31¥23,295
ペーパーバック18¥13,224

紙が金額の36%を占めています。紙を出していなければ、この期間の収入は電子だけの¥23,295で終わっていました。原稿はすでにあるので、追加で必要なのは組み直しと表紙の作業だけです。

ただし全部を紙にする必要はありません。 紙で売れたのは7タイトルだけで、しかも電子で売れている本とほぼ同じでした。 電子で売れている本から順に紙にするのが効率的です。

順番を絶対に間違えないこと

この工程で最も多い失敗は、順番の間違いです。

01本文をA5化画像・表・余白を直す
02PDFに書き出す目次を更新してから
03ページ数を確定PDFの実ページ数
04表紙を作る背幅はページ数で決まる
本文を先に確定 → ページ数 → 表紙。 表紙を先に作ると、背幅が合わずに必ず作り直しになります。 本文を1行足しただけでページが繰り上がることもあるので、本文が完全に固まるまで表紙に手を付けない

KDPの設定は、この6つで固定

項目選ぶもの
判型148×210mm(A5)
裁ち落とし裁ち落としなし(本文は端まで印刷しないため)
表紙の仕上げ光沢なし(マット)
インクと用紙白黒・白色用紙
ページを読む方向左から右(横書きの本の場合)
バーコードチェックを入れない(KDPが自動で入れる。表紙の右下を空けておく)
用紙は白色を選んでください。 背幅の計算は用紙の厚みで変わります。白色は1ページ0.0572mm、クリームは0.0635mm。 白色前提で作った表紙のままクリームを選ぶと、背幅が足りずエラーになります。

本文をA5に直すときの5つの鉄則

電子書籍用のdocxをそのままA5にすると、必ずどこかがはみ出します。原因は決まっているので、先に潰しておきます。

1. 画像は幅105mmに縮小する

電子書籍用の画像は幅5インチ(127mm)で作られていることが多いのですが、A5の本文幅は113mmしかありません。そのまま入れるとはみ出します。105mmにしておくと確実です。

2. 表は「幅100%」ではなく、列幅を実寸で固定する

ここが一番厄介でした。電子書籍用の表は180mm幅で作られています。「幅100%」を指定しても直りません。各列の幅を実寸(合計105mm)で指定し、テーブルのレイアウトを固定(fixed)にする必要があります。フォントは8ptに落とします。

3. コードや英数字の行は8ptに

1行が48文字程度までなら、8ptで収まります。それ以上長い行は、原稿の側で折り返してください。

4. 余白はミラー(左右対称)で取る

位置KDPの最低実際に使っている値
内側(ノド=綴じ側)12.7mm20mm
外側6.35mm15mm
上下6.35mm18mm

ノドを広めに取るのは、綴じ側は開いたときに文字が谷に沈むからです。最低値ぎりぎりにすると読みにくい本になります。「ミラー余白」を必ずONにしてください。左右のページで内側・外側が入れ替わります。

5. 章見出しに「見出し1」スタイルを当てる

目次を自動生成するために必要です。見た目だけ大きくしてある本は、スタイルが当たっていないので目次が作れません。章タイトルのフォントサイズを手がかりに、一括でスタイルを付与すると早いです。

入稿は docx ではなく PDF で

これが最大の改善点でした。 「書式が合わない」「判型が一致しない」といったエラーは、 PDFで入稿すればほぼ出ません。PDFは判型が固定されているからです。

PDFに書き出す前に、必ず目次を更新してください。ページ数が変わっているのに目次が古いままだと、そのまま印刷されます。

Word系のソフトによっては、目次の更新にF9が効きません。その場合は目次の上で右クリック →「目次の更新」から実行します。更新してから保存し、PDFに書き出します。

背表紙は「縦書き」で組む

日本語の背文字でよくある失敗です。

方法結果
横書きの文字列を90°回転させる文字が横倒しになる。読めない
1文字ずつ、立てたまま縦に積む正しい日本語の背文字になる

プログラムで表紙を作る場合、回転(rotate)を使いたくなりますが、それをやると全部の文字が寝てしまいます。1文字ずつ座標を下にずらして描くのが正解です。

なお背文字を入れられるのは79ページ以上の本です。それ以下では背が細すぎて入りません。背幅計算機が判定してくれます。

表紙の寸法は、インチで作る

ここは独立した記事にしてあります。21冊分の表紙が全部これで弾かれました。

A5を「148×210mm」だと思って組むと、KDPが要求する5.83×8.27インチとわずかにずれます。 人間の目には見えない差ですが、審査は通りません。 表紙は必ずインチか300dpiのピクセルで作ってください。背幅・表紙サイズ計算機で、ページ数を入れれば全部出ます。

出ても問題ない「エラーっぽい表示」

審査中に出るメッセージの中には、ブロックしない注意書きがあります。

逆に、寸法に関する指摘は必ず直してください。これは無視できません。

価格の決め方

紙の印税は(税抜価格 × 60%)− 印刷コストです。印刷コストはページ数で決まります。実際のレポートから導いた式がこちらです(白黒・普通紙)。

ページ数印刷コスト
108ページ以下¥422(固定)
109ページ以上¥206 +(ページ数 × ¥2)

A5で150〜200ページなら、税込¥2,000〜¥2,500あたりが目安です。電子版より高くて構いません。紙を買う人は保存版として買っているので、電子と同じ価格帯にする必要はありません。

ページ数を入れれば手取りが出ます → 印税シミュレーターの紙タブ

紙は「厚いほど不利」です。 ページ数が増えると印刷コストが直線的に上がるのに、価格は青天井には上げられません。 安くて厚い本は、ほとんど手元に残りません。 ペーパーバックにKindle Unlimitedはありません(売り切りのみ)。

改訂・改題するときの注意

まとめ ―― チェックリスト