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TOOL 07

ジャンル比較

売れるかどうかは、書きはじめる前の「どの市場で戦うか」で、かなりの部分が決まっています。
候補を並べて、Amazonで見えている数字だけで比べます。

先に、この道具の限界を書いておきます。
出てくる推定値は、私の本12冊の実測から作った式によるものです。実測と突き合わせると 誤差の中央値は42%ありました。ですから「月◯円になります」という使い方はできません。

いっぽう、同じ検証で順位の並びはほぼ完全に安定していました(順位相関 0.972)。 つまり「AとB、どちらが有望か」の比較には使えます。この道具は、そちらに絞ってあります。

入れる数字の取り方

  1. Amazonの検索窓で、狙う言葉を入れて検索します。 Kindleストアに絞ってください(左上のカテゴリで「Kindleストア」を選ぶ)
  2. 検索結果の上に出る件数を控えます。 「1-16件/◯◯◯件の結果」の、後ろの数字です
  3. 上位5冊の商品ページを開き、売れ筋ランキングを控えます。 「Kindleストアで ◯◯位」の総合順位です。カテゴリ内順位ではありません
  4. 上位10冊の「出版社」欄を見て、個人出版が何冊あるか数えます。 出版社名が著者名と同じ、空欄、または聞いたことのない名前なら個人出版として数えます

1候補あたり5〜10分ほどかかります。ただしこれは本を1冊書く前の判断です。数十時間を投じる方向を決める作業なので、ここは手を抜かないほうが得です。

候補を入れる

4つの軸で何を見ているか

1. 需要 ── 上位に入ったら、どのくらい読まれるか

上位5冊の売れ筋ランキングから、それぞれの1日あたりの読まれ方(KENP相当)を推定し、その中央値を取っています。1位だけを見ないのは、1位が例外的に強い市場があるからです。

2. 厚み ── 上位が横並びか、1位の独占か

5位の推定需要 ÷ 1位の推定需要です。この比が小さい市場は、1位だけが取っていて2位以下が報われません。あなたが入るのは、たいてい3位以下です。

逆にこの比が大きい市場は、上位が横並びで「1つの本が勝ち切っていない」状態です。入る余地があります。

3. 競合 ── その言葉で、何冊とぶつかるか

検索結果の件数です。ただし少なければいいわけではありません。件数が極端に少ない場合、競合がいないのではなく誰もその言葉で探していない可能性があります。だから需要と必ずセットで見ます。

4. 個人の勝率 ── その棚で、個人が戦えているか

上位10冊のうち個人出版が何冊あるかです。これがいちばん実用的な指標かもしれません。

大手出版社の本だけが並ぶ棚は、広告費・営業・書店との関係で上位が決まっています。個人が同じ土俵で勝つのは困難です。逆に個人出版が半分を占める棚は、中身と見せ方だけで順位が決まっているということです。そこはあなたにも順番が回ってきます。

判定のしきい値

良いふつう厳しい
需要(推定日KENP中央値)100以上30〜10030未満
厚み(5位÷1位)0.30以上0.10〜0.300.10未満
競合(検索結果件数)1,000未満1,000〜10,00010,000超
個人の勝率(上位10冊中)5冊以上3〜4冊2冊以下
このうち、実測に裏づけがあるのは「需要」の推定式だけです。 残り3つのしきい値は、私が26冊出してきたなかでの経験的な目安で、統計的に検証したものではありません。 そこは正直に書いておきます。

ただし4軸すべてを並べて見ること自体に意味があります。 ひとつの数字で「行ける/行けない」を決めるより、はるかに間違えにくくなります。

推定式について

使っている式はこれです。

log₁₀(1日のKENP) = 6.591 − 1.009 × log₁₀(売れ筋ランキング)

私の投資ジャンルの本12冊について、売れ筋ランキングを毎日記録し、KDPの実績レポートと突き合わせて求めたものです(決定係数 R² = 0.86)。

いま分かっている弱点を、そのまま書きます。

データが増えたら式を更新し、ここに書き直します。更新のたびに、外れ幅も公開します。