教科書 07
印税ゼロで配る、損な施策に見えます。
無名の著者にとって、最初の敵は「悪評」ではなく「無関心」です。
KDPセレクトに登録していると、90日ごとに最大5日間、本を無料にできます。その間の印税はゼロです。
「せっかく書いたのに、タダで配るのか」と感じるのは自然です。私も最初はそう思いました。しかし、この考え方は前提が違っていました。
| 項目 | 実際にやっている設定 |
|---|---|
| 期間 | 5日間(設定できる最大) |
| 開始曜日 | 金曜開始 → 火曜終了 |
| 頻度 | 90日ごと(KDPセレクトの更新周期に合わせる) |
週末をまるごと含めるため、金曜開始にしています。
無料キャンペーンは「読者を連れてくる」施策であって、「読者を留める」施策ではありません。留めるのは巻末の仕事です。最低限、次の3つは先に入れておいてください。
詳しくは巻末設計と読者リスト化に書きました。順番を間違えると、この施策は1回分まるごと無駄になります。
ここがいちばん大事なところです。
キャンペーンを打つと、ダウンロード数という景気のいい数字が出ます。しかしこれは売上ではありません。
理由は単純で、無料でダウンロードした人が実際に読んだかどうかは、DL数には現れないからです。積んだままの人も同じ1件として数えられます。
一方、キャンペーン後にKENPが伸びていれば、読まれているということです。読まれていれば、著者ページへの回遊も、他の本の購入も起こりえます。
| 見る数字 | 意味 |
|---|---|
| キャンペーン中のDL数 | 種まきの量。参考値 |
| キャンペーン後のKENP | 実際に読まれたか。これが本命 |
| 他の本の販売・KENP | 回遊が起きたか |
実際に、直近では4冊を同時にキャンペーンにかけて、合計48件のダウンロードがありました。その4冊について、終わったあとのKENPが伸びたかを追いかけて評価しています。
キャンペーン中の告知は、この3回で十分です。
ただし、フォロワーが少ない段階でのSNS告知は、ほとんど売上につながりませんでした。SNSは畑を育てるのに時間がかかります。
「売れていない本」でやるのが基本です。失うものがありません。
ただし、診断で「誰にも見つかっていない」段階だと判定された本は、先にタイトルを見直したほうが効果が出ます。タイトルが検索に掛からないままキャンペーンを打っても、無料ランキング以外の入口が増えないからです。
複数の本を出している場合、入口にしたい1冊でやるのが効果的です。無料で読んだ人が、巻末から他の本へ流れる形を作ります。